長距離ランナーかつおとミオグロビン

2020.12.03
ミオグロビンは長く泳ぐかつおには必要不可欠!かつおにはミオグロビンがたくさん存在しているため、ヘム鉄が豊富に含まれています!

以前ご紹介した通りかつおには鉄分が豊富に含まれており、貧血改善に役立つ食材です。

かつおにはミオグロビンという色素たんぱく質がたくさん含まれており、その中にヘム鉄が構成されています。
ヘム鉄は非ヘム鉄に比べ吸収率がいいので大量に食べなくても十分な鉄を体内に留めることができます。

ではなぜ、かつおにはミオグロビンが豊富に含まれているのでしょうか。

ミオグロビンを多く含む魚は、かつおの他にマグロ・ブリ・アジ・イワシ・サンマ・サバなどがあります。
一般的に『赤身魚』と呼ばれるグループです。

水産学では、ヘモグロビンとミオグロビンの含有量によって、赤身魚と白身魚を分類し、100gあたり10mg以上のものを「赤身魚」、それ以下のものを「白身魚」と呼んでいます。
ヘモグロビンもミオグロビンも赤い色素のため身が赤くなるわけです。
そしてこれらは酸素を全身に回す役割をしています。
赤身魚の共通点として回遊魚であることが挙げられます。
ミオグロビンは大量の酸素を必要とする持久力の高い回遊魚『長距離ランナー』に多くなるのです。
余談ですが、鮭の色素はアスタキサンチンの為、白身魚の部類に入ります。

そしてもう一つ、ミオグロビンがかつおに大きな影響をあげているのが『足のはやさ』です。
かつおは鮮度の落ちやすい魚で知られています。

ミオグロビンはとても酸化しやすく、酸化すると茶色くなってしまいます。
これがかつおの足のはやさの正体なのです!
どちらのかつおのたたきが美味しそうに見えますか?
赤い身がキラキラとしている右側ですよね!
左のかつおは茶色くなってしまい、魚の美しさが損なわれています。
これに伴い生臭さが出てきてしまい、美味しさは半減です。

かつおを美味しく食べるために必要なのは鮮度です。
空気になるべく触れないよう注意が必要です。
焼津で水揚げされたかつおは冷凍されており、それが完全に解けるのは皆様の口に運ばれる直前であることが最善です。
美味しいかつおを食べるため職人がはやさと正確さを追求し、一つ一つ加工しています。
そんな職人の技術を取り上げた記事がworkの『みるチカラ』シリーズで更新されています。
普段なかなかみることのできないかつおの加工の様子が紹介されています。

美味しいレシピののった記事も多数ございます。

是非チェックしてください!

 

この記事が気に入ったら
いいね!しよう

最新情報をお届けします

Twitter で山福水産株式会社をフォローしよう!